『 デジタル革命が、新しい世界をつくる 』
2017年 10月 06日
あるFORUMの対談の中で、孫正義氏と柳井正氏の「 デジタル革命が、新しい世界をつくる 」 と題され、両者の未来展望が語られたそうです。
両者ともに日本を代表する優れた経営者で、対談内容がこれからの日本や世界に対するとても興味深いものでした
柳井氏は、「ADSLで毎年1000億円の赤字が続く中、それでもビジネスを立ち上げた孫さんの執念は凄い。」 とした上で、「これまでは、GAP、H&M、ZARAが競合だったが、これからは、NIKE、Amazonなどとの競争をすることになる。そして、ソフトバンクとも競争し、協調することになるだろう。」と語られていたそうです。
また、「服」を買うのではなく、「ブランド」という「情報」を買う時代、異業種格闘戦になっていくということだそうです。
これに対し、孫氏は、「アリババが物販だけではなく金融の世界にも入るなど、あらゆる産業に入っていく。そういう意味では、ユニクロとも戦う分野が出てくる。」 と語られていたそうです。

人工知能が発展していく未来に関しては、柳井氏が、「AIの発展は素晴らしいが、未来を創るのは人間だ。人間の夢、理想、アイデアが、改めて重宝される。これからは、深く考え、考え抜く人、深く感じられる人、つまり、原点回帰して、哲学を持った人がリーダーとなるだろう。」 と語られ、孫氏は、「スマートロボットというメタルカラーの登場で、ブルーカラーだけではなく、ホワイトカラーの仕事も、どんどん置き換えられていく。 私達は、仕事って何だろう? 労働って何だろう? 幸せって何だろう?という、哲学的な議論をし、人間の存在意義を何度も何度も問い続ける時代に生まれてしまった。
ハイテクの武器を持ち、考えに考え抜いた上で、美しい心を持った人が求められるだろう。」と語られたそうです。
過去に「農業革命」「産業革命」そして現在「情報革命(IT革命)」また「エネルギー革命」も起ころうとしています。
これから物質的にはより便利で豊かな社会が実現しようとしていますが、 お2人が共通しておっしゃっている最終的には未来を創るのは人間であり「心」「哲学」がいかに大切かということを改めて感じました